結露の仕組みを店長の海野が分かりやすく教えます。
メガネが曇るのも結露のひとつ
メガネが曇るのも結露
「寒い日、電車に乗り込むとメガネが曇った」
あなたもこんな現象を見たことがあると思います。
実は、これも結露のひとつです。
では、気温や電車の空調、混雑の仕方によって曇り具合が違ってくるのはなぜでしょう。
結露は身近な現象です。そこには意外と複雑な仕組みが隠されています。
空気の中に入れる水蒸気の量には限界がある
結露はどのようにして発生するのでしょうか。その原理を追ってみましょう。
水蒸気として空気の中に入ることができる水分の量には制限があります。
その時の気温によるのですが、お風呂一杯分ほどの大きさの空気には、30~40グラム(スプーン数杯)の水分を含ませることができます。
あくまでだいたいと思って下さいね。
理科の授業でレポートを出すわけではないから、だいたいでいいのです(笑)
限界を超えると、余った水蒸気が結露になる
空気が水蒸気を含むことが出来る限界の量を飽和水蒸気量といいます。
この飽和水蒸気量は気温が下がるにつれて減っていきます。
では、空気がどんどん冷えて、飽和水蒸気量を越えてしまうと、
余った水蒸気はどうなるのでしょう。
余った水蒸気は、空気中に存在することができないため、水滴となって、
あなたの目の前に現れます。
この目の前に現れた水滴が結露の正体なのです。
空気に住む、水蒸気君のはなし
もう少し、具体的に結露の発生を追っていきたいと思います。
ここでは、かわいい水蒸気君に登場していただきます。
定員10名の空気があります
まず、水蒸気君の定員が10名の空気があります。
この空気には、水蒸気君が座れる席は10席だけ。
今、そこに6名の水蒸気君が座っています。
しかし、水蒸気君が空気(水色の枠組)の中にいる間は、あなたは彼らを見ることは出来ません。
次に、空気がどんどん冷やされると・・・
空気がどんどん冷やされていきます。
そうすると水蒸気君が座る席がどんどん減ってゆくのです。
そして、さきほどは10席あった席が、6席に減ってしまいました。
定員6席の空気に、6名の水蒸気君がいるため、
空気の中の水蒸気君の席は満席です。
もう空いている席は、なくなってしまいました。
満席の状態で、さらに空気が冷やされると・・・
空気がさらに冷やされていきます。
そうすると水蒸気君の席は4席にまで減ってしまいました。
もともと満席だった空気。
減ってしまった席に座っていた2名の水蒸気君は、
仕方なく空気から出て、2名で一緒に集まっています。
この空気から追い出されて集まっている2名の水蒸気君は、
とうとう小さな水滴として、あなたの目に見えるようになります。
こうして、あなたの目に見える水滴こそ、
窓ガラスに滴り落ちる結露なのです。
最初のメガネの結露を考えると・・・
さきほどのメガネの例で考えてみましょう。
電車のなかの暖かい空気が、露点よりも冷たい温度のレンズに触れた時に曇りはじめます。
また、空調や混雑の仕方 によって水蒸気量が変化すると、露点も変化するので、同じ温度のレンズでも結露したり、結露しなかったりします。
住宅の結露も仕組みは同じです。
お部屋の空気が露点よりも冷たい窓ガラスに触れるとガラス面に結露が発生します。
またお部屋の水蒸気量が変化すると、露点も変化するので、ガラス面の温度が同じでも、結露したり、しなかったりするのです。
もちろん水蒸気量が多いほど、露点が高くなり、結露しやすくなります。
結露が発生しやすい状態とは?
これまでのお話から考えると、住宅内部の水蒸気量を一定とした場合、暖房しているお部屋に比べて、暖房していないお部屋の方が、また日中よりもお部屋の温度 が低くなる明け方などの方が湿度が上昇するので、結露が発生しやすくなります。
さらに、お部屋の隅や出窓、厚いカーテンで覆われた窓など暖かさが行き渡ら ない場所も要注意。
また暖房機器の種類、加湿器の使用、空調などによる住宅内部の水蒸気量の変化も大きく影響します。
断熱ガラスは結露に強い
窓ガラスの結露は窓際の空気が露点よりも冷たいガラスに触れることで起こる現象です。
断熱ガラスは、一枚ガラスに比べて室内の暖かさを逃がしにくいうえ、外の冷たさも伝わりにくいのでガラス面が冷えにくく結露の軽減に有効なのです。
真空ガラス「スペーシア」はやはり結露に強い
結露は、このように多くの要因が複雑に作用して発生する現象です。
だからこそ、計画的な換気を行い、室内湿度 をコントロールすることに加え、断熱性の良い窓ガラスを採用することが重要です。
なかでもスペーシアはご覧のとおりの高性能を発揮。さまざまな条件のもと で、最も結露しにくいことがわかります。
たとえば、室内温度が20℃、室内湿度が60%の場合、複層ガラスでは、外気温度が‐1℃で結露が発生しますが、 スペーシアSTⅡは、‐25℃まで結露の発生をおさえるのです。
※2009年7月をもって、スペーシアESは販売終了しました。
結露が発生する外気温の比較
室内は自然対流で、室外は風速3.5m/sの場合です。
室温10℃の場合
室内湿度 | 品種 | 結露発生 外気温度 |
60% | 一枚ガラス | 0℃ |
複層ガラス | -9℃ | |
スペーシアSTⅡ | -30℃ | |
70% | 一枚ガラス | 2℃ |
複層ガラス | -3℃ | |
スペーシアSTⅡ | -17℃ | |
80% | 一枚ガラス | 5℃ |
複層ガラス | 2℃ | |
スペーシアSTⅡ | -7℃ |
室温20℃の場合
室内湿度 | 品種 | 結露発生 外気温度 |
60% | 一枚ガラス | 8℃ |
複層ガラス | -1℃ | |
スペーシアSTⅡ | -25℃ | |
70% | 一枚ガラス | 12℃ |
複層ガラス | 5℃ | |
スペーシアSTⅡ | -10℃ | |
80% | 一枚ガラス | 15℃ |
複層ガラス | 11℃ | |
スペーシアSTⅡ | 2℃ |
※一枚ガラスは、厚さ3mmです。
※複層ガラスは、厚さ12mm(板ガラス3mm + 空気層6mm + 板ガラス3mm)です。
※スペーシアSTⅡは、厚さ6.2mm(板ガラス3mm + 真空層0.2mm + Low-Eガラス3mm)です。
次のページでは、結露が発生したその後について、詳しく見ていきます。
結露が毎年発生、寒さ対策としても気になる窓
真空ガラス「スペーシア」に取り替えられる前の状況をお聞かせ下さい。
結露が毎年発生していました。
この部屋(リビング)は、もうひとつの窓の外がサンルームになっています。
冬場の寒さ対策として、この窓が特に気になっていたんです。
結露はいつ頃から発生していますか?
毎年12月をすぎるころには窓にばーっとでてますね。
1月すぎるころには必ずでています。
スペーシアに交換後、結露はでていない
それでは、スペーシアに交換後の状況などお聞かせ下さい。
同じサイズの窓が2階にもあります。その窓にも毎年恒例のように結露が発生しています。
今回交換していただいた窓は、そこよりもさらに結露が滴り落ちていました。
交換してから結露はでていません。気持ちいいですね。
スペーシアSTは紫外線もカット
他に何か変化したことってありますか?
そうですね。前は、植物に毎日水をあげないと、ダメになっていました。
それが今では3日にいっぺんぐらいですんでいるんです。
これって、何かあるんですしょうか?植物にもいい環境みたいです。
スペーシアSTは紫外線も多少カットします。その効果もあるのかもしれません。
ですが、すみません・・・。植物に関することは詳しくわかりませんのでハッキリしたことは分かりません。
静かな場所なので、遮音効果については分からない
真空ガラス「スペーシア」は防音ガラスなみの遮音効果があります。
音は静かになったという実感はありますか?
ごめんなさい。ここは静かな所です。それは、あまりわかりません・・・。
質問を間違えたようです、確かに静かですよね(笑)
また、何かありましたら気軽にご連絡くださいね。
本日はありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
目的 | ・防寒対策 ・結露対策 |
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商品 | 真空ガラス「スペーシア」 |
施工ヶ所 | 1ヶ所 |
施工の時間 | 1時間 |
施工した人 | 窓工房 本店 |
店長の海野が真空ガラス「スペーシア」を使用したお客さまにインタビュー。
実際に使用した人にしか分からない生の声を聞いています。